フグ鍋コース 侘助
一月、二月の侘助のお楽しみは「フグなべコース」です。冬になると、家族で食べられる幸せを満喫させてもらっています。
昨年の11月からの母の入院、手術で、家の中は暗くなりがちでした。一月に無事に退院できた後も、寒い日が続き、外出もままなりませんでした。しかし、二月も末になると、気温も上がり、ようやく侘助へ行くことができました。
フグ皮の紅葉おろし
薄くひいた皮が透明で、見た目にも美しい。その上に朱赤の紅葉おろし。あっさりとしたお料理なのに、まったりとした白子が複雑な味わいのお料理にしてくれています。
握り寿司
厚めに切ったフグの刺身の上に紅葉おろし、白子。あっさりとした白身が白子の濃厚な旨味とまざりあい、なんとも美味しいものです。
テッサの薄造り
大定番のテッサの薄造りですが、数年前に初めて頂いた時には、あまり薄くないことに違和感を覚えました。でも、しこしことした弾力のある甘味が、次第に口に広がる楽しさを覚えてしまうと、他のテッサがもの足らなく感じるようになりました。
焼き白子
これが食べたくて、一年間待っていたような気がするくらいです。焼くことで、まず外側が生ゆばのような食感になります。そして、その中にはトロリとした旨味の固まりが出てきます。噛む必要はないのですが、飲み込むのももったいない‼️口の中で転がして、ゆっくり飲み込んでいきました。喉の奥まで、薄温かいものが降りていきます。
フグ鍋
皿にたっぷり盛られたフグの切り身を見た時には、こんなに食べられないと思いました。食べ始めると、ゼラチン質の身があっさりといくらでも食べられました。骨についた身にお行儀悪くしゃぶりつく楽しさ!食べられないなんて言っていたのに、結局完食しました。
唐揚げ
みんな大好き唐揚げ。鶏よりもあっさりとした味わいで、香ばしく、アツアツを頬張るとみんな笑顔になります。
雑炊
先ほどのお鍋を雑炊に仕立て直してくださいました。雑炊の旨さは言うまでもないことですが、添えてあるべったら漬けがさっぱりとして、お腹いっぱいなのに、最後の一匙まで美味しく頂きました。
チョコレートプリン いちご ヘーゼルナッツ
いつもお腹いっぱいでも、必ずすっとお腹に入るデザートが楽しみです。濃厚なチョコレートプリンに大きなイチゴ。二粒添えられたヘーゼルナッツが、香ばしく歯触りもよく、最後にもう一度笑顔になって、ごちそうさまをしました。
とてもたっぷりとした量でありながら、一品ごとに楽しさがあり、心臓手術後の米寿の母も完食しておりました。
このコースを頂くと、来年もこのお料理を頂けるように頑張ろうと思います。