トカゲ君の大脱出
すっかり元気を取り戻したなみちゃんではありますが、散歩はリードをつけずに人間を従えて歩いています。その横でふうはリードをつけたまま、番犬のように玄関先につながれていたり、完全自由ななみと歩き回ったりしています。なみはさすがに走ることはないだろうし、ふうは走ってもリードをしているから、すぐにつかまえられるし。なみの病気以来、この形が定着しています。
ある日のお昼のことです。いつものようにふーはリードをつけ、なみは何もつけずに庭先におりました。お利口に猫草を食べていたので、リードをつけたまま、ふーもつなぎをはずしてやりました。
ねこ君たちを横目で見ながら、庭でプランターの作業をしていると、ふーが突然、お向かいの庭の茂みにダッシュ❗そして、口にくわえてきたのは…
トカゲ‼️まだ、ご健在で、口から出たところが動いていました。
とっさにふーのリードを持って「離しなさい」と、叫ぶと、
驚いたふーは、不覚にも口からトカゲ君をポトリと落としてしまいました。
トカゲ君は、これ幸いと、またお向かいの庭に戻っていきました。それを見たなみちゃん。
最近、珍しいほど興奮して、お向かいへ。
トカゲ君の入った辺りを覗いていました。
しかし、トカゲ君は大胆にも、そのなみの真横をスーッと通って、もう一度我が家の庭にやってきました。全く気がつかず、いつまでも覗いているなみちゃん。
興味津々、茂みを見ていたのですが、そこにはもうなにもいません。うしろでは、トカゲ君を見つけたふうが追いかけようとしましたが、つながれていて悔しそう。
何も気がつかないなみはまだ茂みの中を見つめて、お尻を震わせていました。
18年も飼い猫をしていると、レーダーも鈍るようです。
まるでマンガのような一コマでした。このとんまなところが、なんともかわいいなみです。